代表者コラム
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2010年 第590号
新成長戦略について
少し前になりますが「新成長戦略」が閣議決定され、発表されました。低迷
する経済、拡大する財政赤字、そして信頼感が低下した社会保障を打破するた
めに、「強い経済」「強い財政」「強い社会保障」を一体的に実現することを
掲げ、具体的に7つの戦略分野と21の国家戦略プロジェクトが発表されました。
実現可能性については、色々議論されているようですが、当面はこの成長戦
略に基づいて政策が運営されると思われます。
□首相官邸 新成長戦略 〜「元気な日本」復活のシナリオ〜
http://www.kantei.go.jp/jp/sinseichousenryaku/
□厚生労働省 厚生労働分野における新成長戦略について
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000077m9.html
政策の枠組みは、企業経営や人材開発を推進する上での、大きな環境要因と
なります。厚生労働省版では「人口減少社会における新成長戦略」という表題
の通り、人口減少という大きな環境要因を踏まえた上での今後の政策目標が提
示されています。
地方においては、人口減少・労働力人口の減少は、地方経済そのものに大き
な影響を与えることは言うまでもありません。マーケットそのものが縮小する
ことも指摘されていますが、ビジネスチャンスはありながら、チャンスを活か
す要件を満たす人材がいないというケースも増えています。企業経営や人材開
発分野においても、減少することを前提に採用・育成・制度を検討する組織と
そうでない組織の二極分化が進みつつあります。
競争戦略が悪いと言うことではありませんが、既存の市場内でシェアを奪い
合うだけでは限界があるようにも感じます。地方に限ったことではありません
が、もっと大きな視点を持った人材の育成が急務です。そのためには、人材開
発に携わる(育てる側の)人々が、まず大きな視点を持つことが必要です。
混迷が続くのは、課題の提起が繰り返されているのも一因ではないでしょう
か。課題の提起よりも、一つでも実行に移して変化を生み出すことが求められ
ているように感じます。「何が変わっているか」よりも「何を変えるか」を決
めることが重要です。皆さんは、何を変えましたか?
(2010/7/26 人材開発メールニュース第590号掲載)
humanize:吉次 潤